戦争の放棄

【憲法9条】
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2項
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


第9条 戦争の放棄は、行政書士試験ではほとんど出ないようなので、あまり深く追求する必要はないと思いますが、ポイントは押さえておきたいですね。

この条文では何が書かれているかというと、以下の3つです。
・戦争の放棄
・戦力を持たない
・国の交戦権を認めない

そして、具体的に放棄しているものは全部で3つです。
・戦争
・武力よる威嚇
・武力の行使

皇室の財産について

【憲法88条】
すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。

憲法88条では、皇室財産は全て国に帰属すると定めています。予算に計上して国会の議決を経る必要がありますが、その皇室の費用は主に以下のものがあります。

<内廷費>
天皇・内廷にある皇族の日常費用やその他内廷諸費。法律により定額が定められています。

<皇族費>
皇族としての品位を保つために充てられる費用。および、初めて皇族が独立の生計を営む際、また皇族の身分を離れる際に一時金として支給されるもの。

<宮廷費>
公務の活動などに使う経費、皇居等の施設整備費用、皇室用財産の管理費用。


【憲法8条】
皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。

憲法8条は、皇室の財産授受関係について定めたもので、国会の議決が必要です。これは、皇室財産を国がコントロールすることで、特定の者と不適切な経済関係になることを防ぐためとされています。

天皇が行う国事行為

【憲法第4条】
天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。

天皇は、憲法第4条に規定されているように、国事行為のみ行うことができます。国政(国の政治)に関する行為は行うことができません。ただ、4条2項に、国事に関する行為を委任することができると規定されています。


【憲法第3条】
天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

また、憲法第3条にあるように、天皇が国事行為を行う場合は内閣の助言と承認が必要になります。しかも、その責任は天皇ではなく内閣が負います。内閣が助言・承認を行うので、その責任は天皇の代位ではなく”自己責任”となることも大きなポイントです。


天皇が行う国事行為は以下のとおりです。(憲法第7条)

1.憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
2.国会を召集すること。
3.衆議院を解散すること。
4.国会議員の総選挙の施行を公示すること。
5.国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
6.大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
7.栄典を授与すること。
8.批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
9.外国の大使及び公使を授受すること。
10.儀式を行うこと。


加えて、以下の国事行為も天皇が行います。(憲法第6条)

1.内閣総理大臣の任命
2.最高裁判所の長たる裁判官の任命

天皇について

【第1条】
天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。


憲法第1条にあるように、天皇は「象徴」であること、天皇の地位は国民の総意に基づいていることが規定されています。つまり、象徴天皇制、国民主権を規定した条文である、ということが分かります。

「象徴」というあまりなじみのない言葉ですが、「ハトは平和の象徴」あるいはシンボルというようなイメージで良いのではないかと思います。

天皇は、実質的な国家権力(政治に関する権能など)は一切なく、あくまでも国家・国民の象徴である、ということです。