宇奈月温泉事件(大判昭10.10.5)

【判例内容】
富山県にある宇奈月温泉は、A社が作った引湯管を使って離れた場所にある温泉を引いていました。しかし、引湯管の一部がBから買い受けたCの土地をかすめていました。このことを理由に、Cは、A社に対してかすめている土地の部分を高額で買い取るよう要求しました。A社はこれを断ったため、Cが引湯管の撤去を求めて訴えた事件です。

【判決】
Cの訴えは、所有権に基づくものなので、一見正当なものに思えます。しかし、高額に土地を買うよう請求したり、著しく困難な引湯管の撤去を求めたりする行為は、もはや「権利の濫用」にあたるといえます。よって、Cの請求を退けました。